中国で人気のティー(茶系飲料)業界にラッキンコーヒーも参入

(中国)

上海発

2019年08月01日

中国の新興コーヒーチェーンである「ラッキンコーヒー」(中国語名:瑞幸珈琲)は7月8日に、中国40都市の3,000店舗で10種類の茶葉を使用した飲料(以下、茶系飲料)を新たに販売すると発表した。

ラッキンコーヒーは、2018年に5月に本格営業を開始したコーヒーチェーン店で、店舗での販売以外に、アプリによるオンライン販売・配送も行っている(2018年8月9日記事参照)。ラッキンコーヒーの郭謹一高級副総裁は「オフィスワーカーの若者をターゲットとしているラッキンコーヒーが、茶系飲料市場に参入するのは必然的なことだ」と述べた。

2018年の茶系飲料のブランド別の売上高ランキングは表のとおりだが、このうち、2位の新生ブランド「HEYTEA」(喜茶)は7月8日、テンセントと投資ファンドの紅杉から約90億元(約1,440億円、1元=約16円)の出資を受けた。「HEYTEA」(喜茶)の店舗数は、2017年の80店舗から2019年7月には293店舗と、2年間で3倍以上に拡大している。

表 2018年の茶系飲料のブランド別売上高ランキング

中国ではミルクティーなどの茶系飲料は人気があり、2019年の市場の売上高は600億元を突破すると予測されている(中商産業研究院2018年12月12日)。

ラッキンコーヒーは、店内に茶葉を選別する専門員を配置し、顧客による茶葉の選択を可能にした。さらに、無添加の原材料や新鮮なフルーツを使用した茶系飲料を提供することで、他のチェーンブランドとの差別化を図るとしている(「紅商網」7月17日)。

写真 ラッキンコーヒーが提供する茶系飲料(ジェトロ撮影)

ラッキンコーヒーが提供する茶系飲料(ジェトロ撮影)

(侯恩東)

(中国)

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