乗用車生産投資に乗用車輸入関税を一部免除

(トルコ)

イスタンブール発

2019年08月08日

トルコ政府は8月7日、官報30855号(大統領令1402号)で、年産10万台以上の乗用車生産能力を有する新規工場および現行生産台数から10万台以上を増産するために投資を行う企業を対象に、新規生産については生産全量を、増産の場合は増産分の15%に相当する台数の乗用車を、関税免除で輸入できるという投資優遇措置(投資インセンティブ)を発表した。同措置は即日発効した。

なお、乗用車の輸入関税免除適用は、インセンティブ申請時に提示した新規の総投資額の20%を投資した時点で可能となり、投資プロジェクトが終了するまでとなっている。

具体的には、10万台以上のハイブリッド車および電気乗用車の生産に投資する場合は、2,500立方センチメートル未満の乗用車、ガソリン車、ディーゼル車などそれ以外の乗用車の場合は1,600立方センチメートルの乗用車の輸入関税が免除される。また、乗用車生産とともにエンジンの生産能力の増強がある場合は、エンジン生産台数の15%に相当する数の乗用車の輸入関税が免除される。ただし、投資予定のエンジン生産台数が乗用車生産台数より多い場合でも、関税免除は新規乗用車生産台数を超えない範囲となる。

なお、同インセンティブは、新規生産投資を検討していると伝えられるフォルクスワーゲン(VW)に対する誘致策とみる向きもある。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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