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メキシコ湾テキサス州沖に石油積出ターミナル建設へ

(米国)

ヒューストン発

2019年08月06日

石油・ガスのパイプラインや船舶などによる輸送サービスを提供するエンタープライズ(テキサス州ヒューストン)は7月30日、メキシコ湾(GOM)沖の石油積出ターミナル建設の最終投資決定を行ったと発表した。

本投資決定は、同日に締結された米国石油大手のシェブロンとエンタープライズの合意を受けてのものだ。同合意は、シェブロンがパーミアン盆地で生産する石油の輸送および積み出しについて、エンタープライズが所有するテキサス西部からヒューストンまでのパイプライン網およびECHOターミナル(ヒューストン市内の貯蔵施設)を使用することや、エンタープライズによる港湾積出ターミナルまたは沖合積出ターミナルの開発を、シェブロンが支援する長期契約からなる。

エンタープライズの投資には、ヒューストンのECHOターミナルからブラゾリア郡のフリーポートまでの新たなパイプライン建設や、沖合積出ターミナルおよび同ターミナルまでの海底パイプラインの建設が含まれている。

沖合積出ターミナルの建設には今後、政府の承認が必要だが、フリーポート周辺から沖へ30カイリ(約56キロ)、水深約115フィート(約35メートル)の位置に、20万~30万トンの原油を積載可能なタンカー(VLCC)が着桟できる固定式のプラットフォームが建設される計画で、積出能力は日量200万バレルを予定しており、VLCCを一日で満載の状態にできる。

現在、GOM内の主な海外向け原油積出港としては、ルイジアナ州のルイジアナ・オフショア・オイル・ポート(LOOP)、テキサス州のコーパスクリスティ港のMODAターミナルおよびヒューストン近隣のテキサス・シティにあるシーウエーターミナルがある。

商船三井の米国法人MOLアメリカの石山英一氏(ヒューストン事務所)によれば、テキサスのシーウエーターミナルは通過する水路が狭く、VLCC(大型石油タンカー)の入港は容易ではないという。また、MODAターミナルの水深は現在47フィート(約14メートル)で、VLCCの半分程度しか原油を積み込めない。そのため、GOMの沖合で10万DWT(載貨重量トン数)程度のアフラマックス型(注)のタンカーで陸から輸送してVLCCに積み替える瀬取りを行っているが、沖合の瀬取りだけで満船にする場合、アフラマックスで3~4回の瀬取りをすることになるため、スムーズに行われても約1週間程度必要とのことだ。なお、ヒューストン港は霧の発生が多く、最悪の場合には2~3週間程度を要すこともあるそうだ。新しい沖合積出ターミナルは、シェールオイルに沸くテキサスにとって必要不可欠だ。

(注)8万~12万DWT程度のタンカー。

(中川直人)

(米国)

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