7月の自動車販売、販売促進プログラムで一時的な回復みせる

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年08月14日

アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA)によると、2019年1~7月の自動車国内販売(新車販売登録)台数(重・軽商用車およびその他大型車を含む)は前年同期比47.4%減の29万8,863台だった。国内販売は2018年7月以降景気回復の遅れなどから停滞している。

一方、月別でみると7月の販売台数は前月比36.8%増(4万9,477台)だった(図参照)。政府が6月に導入した新車販売促進プログラム(2019年6月11日記事参照)によって、新車販売価格や新車登録の際に必要となる印紙税が引き下げられたことから、国内販売は一時的な回復をみせた。政府は、当初6月末まで実施予定だった同プログラムを8月末まで延長し、消費活性化を期待している。

図 アルゼンチンの自動車国内販売台数の推移

新車販売の回復は、自動車生産にも微少ながら影響した。アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)が8月5日に発表したデータでは、7月の自動車生産台数(大型トラック・バスを除く)は前月比9.5%減(2万1,646台)だった。ただし、6月が前月比21.0%減だったことから、落ち込みはやや鈍化している。

輸出も落ち込みが続いている。ADEFAのデータによれば、1~7月の輸出台数は前年同期比13.2%減の12万7,599台だった。全体の65.9%を占めるブラジル向けが前年同期比で19.4%減の8万4,063台と振るわなかった影響が大きい。なお、部門別では、乗用車が前年同期比37.2%減(4万1,658台)と不振な一方、商用車は6.1%増(8万5,941台)と伸びた。

(高橋栞里)

(アルゼンチン)

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