現代、米アラバマ工場で世界初のCVVD技術搭載エンジン生産

(米国、韓国)

アトランタ発

2019年08月01日

ヒュンダイ・モーター・マニュファクチャリング・アラバマ(HMMA)は、世界初となる連続可変バルブデュレーション(CVVD:Continuously Variable Valve Duration)技術搭載のエンジンを生産する予定だ。現代自動車グループが7月2日に、同エンジンの量産を発表した。

従来の可変バルブコントロール技術は、バルブの開閉のタイミングを調整する(CVVT:Continuously Variable Valve Timing)手法もしくは、バルブを開ける際のバルブのリフト量を制御することで空気量を調整する(CVVL:Continuously Variable Valve Lift)手法で、バルブの開閉時間までコントロールできていなかった。CVVD技術では、運転状況に応じてバルブの開閉時間をコントロールすることが可能となり、この新技術によって、エンジンの性能を4%、燃料効率を5%向上させるとともに、排ガスを12%減らすことが見込まれている。

この技術を搭載した新型エンジンのスマートストリーム(Smartstream)G1.6 T-GDi(V型4気筒、180馬力、最大トルク27.0キロ)は、早ければ2019年10月中旬にHMMAで生産開始となり、「2020ソナタ」(セダン)に搭載される予定だ。

HMMAは、3億8,800万ドルを追加投資し、2019年5月に年間65万台以上のエンジン生産が可能な約2万4,000平方メートルの第3工場をオープンしており、新型エンジンの生産も新工場で行われる。

HMMAは、アラバマ州の州都モンゴメリー市における製造業としては最大の企業で、2,700人のフルタイムと500人のパートタイム従業員を雇用している。

同社バイスプレジデントのロバート・バーンズ氏は「HMMAのチームメンバー全員が、エコフレンドリーで、エンジンの性能および燃料効率の両方を最適化する革新的な技術を市場にもたらす一員となれることを喜んでいる」と語った。

(石田励示)

(米国、韓国)

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