ビザ免除対象国が20カ国増加、中央アジア地域の「ビザ・フリー」国へ

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年08月22日

シャフカト・ミルジヨエフ大統領は8月13日、大統領令第5781号「ウズベキスタン共和国の観光分野のさらなる発展に関する施策について」に署名した。2020年1月1日から、30日以内滞在に関するビザの取得を免除する対象国として、メキシコ、ドミニカ、グアテマラ、ホンジュラス、コスタリカ、キューバ、ニカラグア、パナマ、エルサルバドル、バハマ、ドミニカ、ジャマイカなど中米20カ国が追加された。これでビザの取得免除対象国は、日本も含め85カ国となる。

今回のビザ免除対象国の拡大について、アジズ・アブドゥハキモフ副首相(観光産業担当)はメディアへのインタビューの中で、現在、メキシコからウズベキスタンへの観光客が大きく増加していること、キューバとニカラグアを除く中米諸国は相応の経済規模を持っていることなどを要因に挙げている。同副首相によると、今回の措置でウズベキスタンはCIS地域で最もビザ取得免除対象国が多い国となる(注)。

国内にユネスコ文化遺産など複数の観光資源を抱えるウズベキスタンは、観光産業の育成を急速に進めている。外国から来訪する観光客も急激に増加しており、2016年に130万人、2017年は270万人、2018年には540万人となった。2019年は640万人が想定されており、政府は2022年までに年間来訪観光客を1,000万人まで引き上げる計画だ。

今回この政策を立案した国家観光発展委員会の担当者は「ビザ免除対象国は中央アジアで最も多くなった。地域全体への観光客増につながることを期待したい」と、ジェトロに対しコメント(8月16日)している。

写真 世界遺産のサマルカンド・レギスタン広場。日本からも多くの観光客が訪れる(ジェトロ撮影)

世界遺産のサマルカンド・レギスタン広場。日本からも多くの観光客が訪れる(ジェトロ撮影)

(注)旧ソ連諸国の中では、ジョージアに次ぎ査証取得免除国が多い国となる(ジョージアは2008年にCISを脱退)。

(高橋淳)

(ウズベキスタン)

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