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脳の健康科学のイノベーション推進するCABHI、カナダ国内外の企業と210以上のプロジェクト進行中

(カナダ)

トロント発

2019年08月22日

カナダ・トロントにあるCABHI(The Center for Aging + Brain Health Innovation:カビー)は、ベイクレスト病院に併設された、加齢と脳の健康分野でのイノベーションを推進するソリューション・アクセラレーターだ。ジェトロは8月7日にCABHIを訪問し、その活動や外国企業との提携の可能性について話を聞いた。

認知神経科学分野の世界的研究機関・ベイクレスト病院

CABHIは、高齢者医療の世界的リーダーとして、また認知神経科学研究の本拠地として、100年以上の経験があるベイクレスト病院を後ろ盾とし、その専門知識と模範的なケアの経験、実証現場を活用している。

資金面では、カナダ連邦政府やオンタリオ州政府のほか、財界や公的機関から2015年の設立以来、総額1億2,400万カナダ・ドル(約99億2,000万円、Cドル、1Cドル=約80円)の援助を受けている。

CABHIは数々の企業向けプログラムやイベントを主催しているが、中でも、I2P2(The Industry Innovation Partnership Program)では世界中の企業を対象に、「認知症高齢者の自立や生活の質向上」「介護者支援」「認知障害の予防、早期発見、進行の抑制」など、指定分野での解決策を募集する。採択された企業には、北米の主要な高齢者ケア現場で解決策を12~15カ月間試用する機会が与えられ、プロジェクト予算として最大50万Cドルの資金援助が受けられるという。次回は2020年3月に実施される予定だ。

写真 施設内に展示されている企業との共同開発製品(ジェトロ撮影)

施設内に展示されている企業との共同開発製品(ジェトロ撮影)

また、Sparkプログラムは、アーリーステージの企業向けに、最大5万Cドルが支給され、初期段階のソリューション開発、改良、現場での試用の機会が与えられる。3月に実施されたWhat’s Next Canadaでは、ピッチコンテストを実施し、「アルツハイマー病などの早期発見のためのオンラインプラットフォーム」や「患者が誤って薬を服用することで発生する事故を減らすための服薬ソリューション」などが受賞し、投資家からの資金調達に成功している。

CHABIは海外の公的機関や企業との提携にも数多く取り組んでいる。例えば、イスラエルのイノベーション庁との共同プログラムによって、同国企業によるカナダのヘルスケア現場への参入を支援している。このほか、CABHIでは、国内外の企業と210以上のプロジェクトが進行し、北米にある100以上の提携先で製品・サービスの試験運用が行われ、157の研究成果が製品・サービス化に結び付いているという。

SOMPOデジタルラボとのパートナーシップ

CABHIは、6月にはSOMPOデジタルラボ(Digital Lab)との提携を発表。認知症高齢者とその介護者が直面する課題に対処するためのイノベーションの開発と実証を加速することに合意した。これは、CABHIのマネジングディレクターで、認知神経科学者でもあるアリソン・セキュラー氏が4月にカナダ女性ビジネスミッションで訪日したことで生まれた話だ。同氏は「SOMPOデジタルラボとの提携により、認知症ケアの健康増進につながる有望な革新を前進させることを大いに期待している」と語る。高齢化が進む日本とは、今後も協業への関心が高い。

(江崎江里子)

(カナダ)

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