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甘味飲料に対する物品税が7月1日から導入

(マレーシア)

クアラルンプール発

2019年07月18日

マレーシア政府は7月1日、規定値を超える砂糖を含む甘味飲料に対し、物品税を導入した。甘味飲料に対する物品税(いわゆる砂糖税)の課税対象製品には、1リットル当たり40セン(約10円、1リンギ=100セン=約26円)が課税される。

炭酸飲料やジュースが対象

砂糖税の課税対象は、(1)果実ジュースおよび野菜ジュース、(2)炭酸飲料および動物性の原料を使わない非アルコール飲料、(3)乳製品などの動物性の原料を使う飲料、の3種類となっている(表参照)。また、砂糖税は、マレーシア国内で製造された飲料のみでなく、輸入飲料にも課税される。対象製品は、缶やペットボトルなどの形状で販売される甘味飲料で、レストランや屋台などで提供されるテタレ(注)などの飲料や粉末状の甘味飲料は対象外だ。

表 甘味飲料に対する物品税

糖尿病患者の増加が背景

砂糖税導入の背景には、糖尿病患者数の増加がある。マレーシア保健省が5年に1回実施する「国家健康・疾病率調査」によると、2011年調査における人口に対する、18歳以上の糖尿病患者の比率は15.2%だったが、2015年調査では17.7%に増加した。政府は、こうした糖尿病患者数の増加が、医療費の増加につながり財政を圧迫するほか、労働人口の生産性低下を招くとして、導入に踏み切った。また、生活習慣病を引き起こす肥満も増加しており、特に子供の肥満は深刻な社会問題となっている。政府は子供の健康増進を目的に、2020年から全ての小学生に対して、健康で栄養のある朝食を無料で提供するプログラムを開始する計画で、これに砂糖税による税収が充当される。

飲料メーカー各社の対応はさまざま

砂糖税の導入を受けて、マレーシアの炭酸飲料市場で約4割のシェアを持つシンガポールの飲料メーカーのF&Nは、商品の70%について内容物の変更を行うことを発表した(「ザ・スター」紙5月1日)。他方、スイスの食品・飲料大手のネスレは、主力製品が対象製品ではないことから影響は小さく、値上げなどの対応も行わない方針を示している(「ザ・スター」紙7月4日)。

砂糖税は、2018年11月2日発表の2019年予算案で提案され、当初は4月1日の導入を目指していたが、猶予期間を求める業界の声を反映し、導入が延期されていた。

(注)マレーシア風のミルクティー。

(田中麻理)

(マレーシア)

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