大阪ガスが米国シェールガス開発会社の全株式を取得、日本企業として初めて
(米国)
ヒューストン発
2019年07月30日
大阪ガスは7月28日(米国時間)、テキサス州でシェールガスの開発事業を行うサビン・オイル&ガスの全発行株式を取得する株式売買契約を締結したと発表した。同社プレスリリースによると、米国シェールガス開発会社の全株式取得は日本企業としては初めてだ。
サビン・オイル&ガスは、テキサス州東部に琵琶湖の1.5倍に相当する約1,000平方キロの鉱区を保有しており、現在約1,200本の井戸から、液化天然ガス(LNG)換算で年間約170万トン相当のガスを生産している。大阪ガスは、これまでの生産実績を踏まえ、同地域が今後さらに新規開発の可能性を有する優良鉱区とみている。
大阪ガスは2018年7月に、サビン・オイル&ガスが保有する鉱区の約半分に相当する東側エリアのガス田権益の35%を取得していたが、今回の買収により、西側エリアも含め、同社が持っていた全鉱区を保有することになる。
また2018年以来、大阪ガスはサビン・オイル&ガスとの協業を通じて、同社のオペレーターとしての能力を確認しており、今後、米国子会社のシェールガス開発部門を同社と統合することで、同社を米国エネルギー上流事業の推進母体として、効率的かつ持続的な事業の成長を目指すとしている。
なお、本株式取得にかかる契約手続きは今後、必要な許認可を経た上で2019年中に完了する見通し。
(中川直人)
(米国)
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