新光天地重慶店で日本商品展、消費市場としての重慶に関心高まる

(中国)

成都発

2019年07月10日

重慶市内の商業施設である新光天地重慶店で6月21~30日、日本商品展が開催された。新光天地重慶店は、三越伊勢丹ホールディングスが出資する台湾百貨店大手の新光三越百貨が展開しており、2017年8月にオープンした。

新光天地重慶店での日本商品展の開催は今回が初めて。日本各地から食品(菓子、酒、魚介類の加工食品、調味料)、工芸品や酒器、雑貨、飲食店(ラーメン、海鮮丼、たこ焼きなど)など計85の日本ブランドが出展した。会期中には、和太鼓の演奏や京都の伝統舞踊の披露、長崎産マグロの解体ショー、コスプレイベントなども行われ、日本文化の発信も兼ねた総合的イベントとなった。

主催者の新光天地重慶店によると、今回のイベントを通じ、38のブランドが初めて中国で販売され、また、56のブランドは初めて重慶で販売された。

写真 日本商品展の様子(ジェトロ撮影)

日本商品展の様子(ジェトロ撮影)

重慶市統計局の発表によると、2018年の同市の社会消費品小売総額は前年比8.7%増。都市部住民1人当たりの可処分所得額も8.4%増の3万4,889元(約55万8,200円、1元=約16円)となった。

重慶市は「質の高い発展」と「高品質な生活」の実現を重要な政策目標の1つとしている。多様化する重慶市の消費者ニーズを背景に、日本の質の高い商品やサービスに対する期待は高い。5月末には、唐良智市長が訪日し、経済界との意欲的な交流を図るなど、日本との関係強化に積極的な姿勢を示している。

9月には、重慶市で世界各国の業界関係者が一堂に会するアジア太平洋小売業者大会が予定されており、日本からも小売り・流通、サービス業を中心に数百人の参加が見込まれるなど、消費市場としての重慶に対する日本企業の関心も高まりつつある。

(王植一)

(中国)

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