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欧州議会、英国の新首相就任を踏まえて合意なき離脱を警戒

(EU、英国)

ブリュッセル発

2019年07月25日

欧州議会ブレグジット問題対策グループ(座長:ギー・フェルホフスタット議員)は7月24日、欧州委員会のミシェル・バルニエ首席交渉官も招いて、5月の欧州議会選挙以降初めてとなる臨時会合を開き、英国のボリス・ジョンソン首相就任を踏まえ、英国のEU離脱(ブレグジット)問題に関わる今後のEU側の対処方針について協議した(2019年7月24日記事参照)。同グループは、ブレグジット問題に関する最新状況を総括し、英国保守党の党首選挙をめぐる動きに着目、英国が合意なき離脱(ノー・ディール)に踏み切るリスクが高まっているとの認識を示した。

「合意なき離脱」の場合の厳しい事態を想定する欧州議会関係者

同グループはあらためて、英国の秩序あるEU離脱は「双方市民の権利保障」「(英国の)財政的な責務履行」「北アイルランド地域での国境管理の厳格化を回避するためのバックストップ」が担保される場合に限り、実現可能との認識を強調した。また、その前提には、EU・英国両政府が既に合意している離脱協定案があり、同協定についての見直し・再交渉があり得ないことを、英国政府も合意済みである点も確認した。

また、最近の英国の政治情勢を踏まえて、同グループは、欧州委をはじめとするEU機構やEU加盟国側で、合意なき離脱を前提に、緊急対策や準備を進めるべきとの立場だが、合意なき離脱の場合には、EU・英国間で何らかの対策や準備を行ったとしても、ダメージや混乱を抑止することはできない、と厳しい認識を示している。

ただし同グループは、合意なき離脱の場合であっても、双方市民の権利保障については、欧州議会の総意として断絶がないように配慮すべきことも付言した。

フェルホフスタット議員は7月24日のツイッターに、「合意なき離脱シナリオを展開して、交渉を有利に進めようとする考え方は無責任だ」と投稿。今後の英国側の出方を牽制した。

同グループは、以下の5人と座長を務めるフェルホフスタット議員(穏健リベラル会派「リニュー・ヨーロッパ」)(ベルギー選出)の6議員で構成され、状況分析を行いながら、適宜会合を開いている。

  • ダヌタ=マリア・ヒュブナー〔中道右派「欧州人民党(EPP)」〕(ポーランド選出)
  • ロベルト・ガルティエリ〔中道左派「社会・民主主義進歩連盟(S&D)」〕(イタリア選出)
  • フィリップ・ランベール〔EU環境政党系「欧州緑の党・欧州自由同盟(GREENS/EFA)」〕(ベルギー選出)
  • マルティン・シルデバン〔左翼系「欧州統一左派・北欧緑左派連盟(GUE/NGL)」〕(ドイツ選出)
  • アントニオ・タヤーニ〔中道右派「欧州人民党(EPP)」〕(イタリア選出)

(前田篤穂)

(EU、英国)

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