5月の食料品価格、過去10年間で最高の上昇が続く

(オランダ)

アムステルダム発

2019年07月01日

オランダ中央統計局(CBS)は6月17日、5月の食料品価格は前年同月比3.8%の上昇となり、過去10年間で最高の上昇率になったと発表した。

2009年以降では、食料品価格は2013年1月と2017年9月に、2019年4月、5月と同じ高水準の上昇率を記録した。2013年1月は付加価値税率の、2019年4月、5月は軽減税率の改正によるものだ。

品目別にみると、5月の肉と魚の価格は前年同月比で4.9%上昇した。これは過去1年半で最大の上昇幅だ。パンとシリアルは3.8%の上昇で、1月以降の価格上昇率は過去10年間で最高水準となっている。また乳製品は3.0%、果物と野菜は2.6%上昇した。

オランダの消費者物価上昇率は、欧州基準であるHICP換算で3月にユーロ圏で最高の3.0%を記録した後(2019年4月26日記事参照)、5月には2.3%に低下したが、ユーロ圏平均(1.2%)を上回る水準で推移している。CBSは、5月にはエネルギー価格の上昇率が鈍化したとするが、食料品価格が引き続き押し上げ要因になっているようだ。

(高橋由篤)

(オランダ)

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