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欧州委、夏季経済予測で2019年の経済成長率見通しを据え置き

(EU)

ブリュッセル発

2019年07月11日

欧州委員会は7月10日、夏季経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(中間見通し)を発表し、EU28カ国の2019年の実質GDP成長率を1.4%、ユーロ圏については1.2%と予測し、前回の2019年春季経済予測(2019年5月8日記事参照)の見通しを据え置いた(表1参照)。

国別では、ハンガリー(前回3.7%→今回4.4%)やルーマニア(3.3%→4.0%)、クロアチア(2.6%→3.1%)など、ユーロ未導入の中・東欧の加盟国については、GDP成長率を大幅に上方修正。一方、ユーロ圏主要国では、スペイン(2.1%→2.3%)のGDP成長率を上方修正したものの、大半の加盟国については見通しを据え置き、特にドイツとイタリアでは低調な経済成長になるとの見立てだ。2020年については、EU28カ国は1.6%と前回の予測を据え置いたものの、ユーロ圏は1.4%とし、0.1ポイント下方修正した。

表1 各国の実質GDP成長率見通し

2019年の消費者物価指数上昇率(インフレ率)はEU加盟28カ国が1.5%、ユーロ圏が1.3%、2020年についてはそれぞれ1.6%と1.3%とし、いずれも前回予測から0.1ポイントずつ下方修正した(表2参照)。欧州委は、石油価格の低下とやや弱含みの経済見通しをその理由に挙げた。

表2 各国の消費者物価指数上昇率の見通し

貿易摩擦と政治の不確実性による製造業の低迷に警鐘

欧州委は、2019年第1四半期について、英国のEU離脱に備えた在庫の積み増しや、2018年下半期以降、落ち込んでいた自動車販売の反動増を受けて予想を上回る経済成長となったと指摘。ただし、保護主義や先行きの不透明感などによる世界的な製造業と貿易の停滞から、この勢いは持続しないと分析した。好調な労働市場に支えられた消費など、内需主導型の経済成長となるが、製造業と外需の低迷が長期化すれば、雇用創出と賃金上昇に悪影響を及ぼす可能性もあるとした。

また、予測のさらなる下振れ懸念要因として、米国と中国の貿易摩擦の激化や、米国の通商政策の不確実性、中東情勢の緊張による石油価格の上昇を挙げた。また、域内では英国のEU離脱問題に加えて、製造業の低迷の長期化に言及し、労働市場や個人消費、経済成長に悪影響を及ぼし得ると懸念を示した。

(村岡有)

(EU)

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