BYD、深センにグローバルデザインセンター新設

(中国)

広州発

2019年07月12日

電気自動車大手の比亜迪(BYD)は6月25日、グローバルデザインセンターの完成式典を行った。同センターは広東省深セン市に設置され、建築面積は1万2,600平方メートル、イタリアの五軸加工設備、ドイツの切削設備、VR(仮想現実)モニタリング設備などを備え、300人のデザイナーのほか、外部の関連スタッフ100人程度が同時に業務を行えるという(「太平洋汽車網」6月25日)。

中国政府が新エネルギー車に対する補助金をさらに減額する中、BYDはデザイン強化戦略を打ち出した。式典で、同社の王伝福董事長兼総裁は「技術はハードパワー、デザインはソフトパワーで、いずれも重視しなければならない。今後、BYDは『技術』から『技術+デザイン』の取り組みを進める」と述べた。

グローバルなデザイナーチーム

現在、BYDのデザイナーチームは、アウディ、フェラーリ、ダイムラーといった国外大手自動車メーカーから有名デザイナーを招いており、イタリア、スペイン、ドイツなど10カ国以上のデザイナー約200人で構成されている。同社は、歴史上の王朝をイメージした「唐」「秦」「宋」「元」シリーズなど、中国ならではのブランドを展開している。

BYDの2018年の新エネルギー車の販売台数は、前年比2.1倍の22万7,152台となり、2015年から4年連続で世界トップになった。同社の2019年1~6月の自動車販売台数は前年同期比1.6%増の22万8,072台だったものの、新エネルギー車は94.5%増の14万5,635台と堅調な伸びを示した。

(郭冬梅)

(中国)

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