ベトナム南部、新空港予定地周辺の土地価格が高騰

(ベトナム)

ホーチミン発

2019年07月11日

ベトナム南部で建設が計画されているロンタイン国際空港の建設予定地であるドンナイ省ロンタイン県では現在、土地価格が高騰している。予定地周辺の道路沿いには無数の土地売買に関する広告が貼られ、不動産バブルの様相を見せている。

新空港は、ホーチミン市内にあるタンソンニャット国際空港が処理能力の限界に達することが予想されるため、ホーチミン市に隣接するドンナイ省に建設が計画されている。市中心部から東方約40キロに位置し、ベトナム南部の新たな空の玄関口として期待される。2020年内の着工が予定され、2025年の開港を目指している。

同県ロンアン村の土地価格は、3年前は1平方メートル当たり20万ドン(約940円、1ドン=約0.0047円)だったが、現在200万~300万ドンにまで上昇しているという。また、同県ビンソン村の住民によると、2カ月前に購入した1,000平方メートルの土地を転売し、6億~7億ドンの利益を得ることができたという。ドンナイ省人民委員会は、過熱する不動産バブルを抑制するため、適正な土地価格の算定と地価の調整を進めるよう関係部局に指示を出した。(「ベトナム・ニュース」6月14日)。

ドンナイ省は、ホーチミン市から車で1時間ほどという地理的環境のため、日系含む工業団地が多数存在し、同地に生産拠点を置く日系企業も多い。

(小川士文)

(ベトナム)

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