EUとメルコスール、FTA締結で実質的な合意

(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU)

ブエノスアイレス発

2019年07月01日

6月27日、ベルギー・ブリュッセルにおいて、EU・メルコスール間の自由貿易協定(FTA)が政治合意に至った。

合意発表直の後、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領はツイッターで「歴史的合意」と歓迎した。また、ニコラス・ドゥホブネ財務相もツイッターで、合意によって投資拡大、持続的成長、雇用創出、貧困率の削減がもたらされることへの期待を述べている。

2000年の交渉開始から20年近くにわたる交渉プロセスだったが、メルコスールの主要国であるブラジルとアルゼンチンが2016年以降、共に自由開放路線を敷き始めたことも働き、2017年から交渉が加速した。今後、両者間で協定内容の作成が行われ、メルコスール側では、メルコスール共同市場審議会(CMC)での採択を経て、各国議会での批准を得るプロセスだ。

メルコスールでは現在、欧州自由貿易連合(EFTA)、カナダ、シンガポール、韓国ともFTA交渉も進めており、EFTAとの交渉は最終局面と伝えられている(2019年6月26日記事参照)。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU)

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