ボルソナーロ大統領、G20で米大統領やBRICS首脳陣と会談

(ブラジル)

米州課

2019年07月02日

ブラジルのボルソナーロ大統領はG20大阪サミット(6月28~29日)に出席し、トランプ米大統領との首脳会談、BRICS(ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)首脳陣との会議などを行った。

大統領官邸によれば、トランプ大統領との首脳会談は、G20期間中の6月28日、会合と会合の間の休憩時間に行われ、ボルソナーロ大統領は会談後に自身のツイッターを通じて「両国の経済連携強化のため、自由貿易協定(FTA)締結の可能性について話した」と述べている。米国はブラジルにとって重要な貿易相手国で、2018年は輸出入ともに中国に次ぐ2位だった。また、メルコスールの一員であるブラジルは、G20期間中の6月28日、EUとのFTAで政治合意したことを発表している。

また、同日行われたBRICS首脳会議には、2019年の議長国を務めるブラジルのボルソナーロ大統領はじめ、中国の習近平国家主席、インドのモディ首相、ロシアのプーチン大統領、南アのラマポーザ大統領らが参加した。経済に関するセッションでは、「保護主義的な動きにより貿易不均衡はさらに拡大している」とし、BRICSを中心とした新興国がこれまで世界経済成長のドライバーになってきたことを強調し、「BRICS間の貿易拡大が国際貿易の強化につながる」との認識で一致した。さらに、テロや汚職には断固として反対する旨でも共通の認識を示した。

6月28日付「オ・グローボ」紙によると、BRICS首脳陣との会議でボルソナーロ大統領は、保護主義貿易へ警告を鳴らし、「保護主義的で不公平な潮流は、国際貿易ルールを不安定化させる」と述べた。

(辻本希世)

(ブラジル)

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