ANA、成田~チェンナイ線の運航開始日とダイヤを発表

(インド)

チェンナイ発

2019年07月22日

ANAは7月18日、成田~チェンナイ線の運航を10月27日から開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同路線は南インドと日本を結ぶ初めての直行便となる。ANAにとって日本・インド間の直行便運航は、ムンバイ、デリーに続いて3都市目。

運航日は毎週日・水・金曜日、ダイヤは、チェンナイ行きが成田午前11時10分発でチェンナイ午後5時45分着、成田行きがチェンナイ午後8時30分発で成田午前7時25分(翌日)着となる(表参照)。航空券の予約・販売は7月24日に開始される。同社は1月に成田~チェンナイ線の新規就航を発表していた。

表 成田~チェンナイ間のANA運航時間

ANAは、経済成長が著しいインドにおいて、これまで直行便がなかった南インドに路線を開設することで、新たな旅客需要の獲得を狙う。チェンナイは「インドのデトロイト」と称される製造業の集積地で、国内3位のコンテナ取扱量を誇るチェンナイ港など大規模な港もあることから貨物需要も見込める。チェンナイ近郊には、ルノー日産、ヤマハ発動機、いすゞ自動車をはじめ、外資・地場ともに多くの完成車メーカーやサプライヤーが工場を構えている。在インド日本大使館とジェトロが発表した「インド進出日系企業リスト」によると、チェンナイのあるタミル・ナドゥ州には、2018年10月時点で日系企業が201社進出しており、拠点数は620(注)に上る。近年、チェンナイ近郊では日系企業が開発に携わる工業団地が開業するなど、投資環境の改善も進んでおり、直行便の運航開始は日系企業の進出を後押しすると期待される。

また、チェンナイには、IIT(インド工科大学)マドラス校やアンナ大学など国内有数の高等教育機関があり、日本で不足するIT人材を多く輩出していることなどから、今回の直行便運航開始が人的交流拡大にも寄与するとみられる。

(注)当該州に本社を構える企業の数を「社」で表し、営業所や工場も含んだ数字を「拠点」としている。

(坂根良平)

(インド)

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