上海の自動車製造関連展示会で日系企業に出展動機を聞く

(中国)

上海発

2019年07月10日

上海市の新国際博覧中心で7月3日から6日まで、「上海国際自動車製造技術・装備および材料展覧会」(以下、展覧会)が開催された。展覧会は完成車や部品の製造に関する専門性の高いもので、8つのホール、約10万平方メートルの展示スペースに約600社の出展があった(ホール構成などは表参照)。

外国企業の中では、ドイツが特に存在感を示していた。一方、日系企業は、長野県が県内企業を取りまとめて出展したほか、販売代理店による出展を含めると、20社以上の参加があった。

表 各ホールの概要と出展社数

日系企業の出展者に聞いたところ、自社製品のアピール、企業としての認知度向上を図る機会を目的に参加している企業が多かった。

具体的には、「自社製品のアピール、認知度向上のために毎年参加しているが、販売は代理店経由で行っており、関心を持ってもらったバイヤーには代理店を紹介している」「これまで日系企業の部品のOEMを行ってきたが、中国企業からの受注も狙いたいので、認知度向上のために初めて参加した」「カメラや事務機器メーカーとしての認知度は高いものの、製造装置メーカーとしての認知度は高くないため、扱っている製品をアピールするため出展した」などの声が上がった。

水素燃料電池関連の部品を扱う代理店からは、「中国の大学や研究機関から試験機としての引き合いもあるが、日本のメーカーは中国企業から模倣されることを懸念して販売をためらう場合もあり、商談を進めるのがなかなか難しい」という話も聞かれた。

写真 展覧会入り口の看板(ジェトロ撮影)

展覧会入り口の看板(ジェトロ撮影)

写真 長野県のブース(ジェトロ撮影)

長野県のブース(ジェトロ撮影)

来場者の様子(ジェトロ撮影)

(高橋大輔)

(中国)

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