ウルグアイ大統領選挙、主要政党の大統領候補者が決まる

(ウルグアイ)

ブエノスアイレス発

2019年07月02日

ウルグアイで6月30日、大統領選挙の党内候補者を選出する選挙が行われ、選挙裁判所が結果を発表した(開票率100%)。10月27日の大統領選挙に向け、主要政党の大統領候補者が出そろった。今後の焦点は、副大統領候補の指名だ。

主要な各政党の大統領候補者は次のとおり。

2005年から政権を担う与党連合・拡大戦線(FA)は、ダニエル・マルティネス・モンテビデオ県知事が得票率42.0%を獲得した。カロリナ・コッセ前工業エネルギー鉱業相(25.5%)、オスカル・アンドラーデ建設労組(SUNCA)総書記(23.1%)を破っての勝利となった。マルティネス県知事の勝利は事前の世論調査どおりの結果となり、副大統領候補について同県知事は、世代交代を強調しつつも、FA内で影響力を持つホセ・ムヒカ前大統領と協議する、と報じられている。

事前の世論調査でFAと支持率が拮抗(きっこう)していた野党・国民党は、前回の大統領選挙にも大統領候補として立候補したルイス・ラカジェ・ポウ上院議員が得票率53.8%を獲得し、勝利した。大手農業企業グループ創設者のフアン・サルトリ氏(20.7%)、ホルヘ・ララニャガ上院議員(17.5%)を突き放しての勝利となった。ラカジェ・ポウ上院議員は、党内選挙の直後に副大統領候補として、国民党事務局トップのベアトリス・アルヒモン氏を指名した。

野党・コロラド党は、事前の世論調査に反し、エコノミストのエルネスト・タルビ氏が53.7%の高支持率で、同党重鎮のフリオ・マリア・サンギネッティ元大統領(32.8%)やホセ・アモリン・バジェ上院議員(13.4%)を下した。著名なエコノミストでありながらも、政治キャリアのなかったタルビ氏は、2018年10月時点の世論調査ではサンギネッティ元大統領に大差(30%対63%)をつけられていたが、その後、全国を回り、支持を拡大した。副大統領候補については、まだ明らかになっていない。

(紀井寿雄)

(ウルグアイ)

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