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アジア食材の普及に取り組む「オリエンタル・マーケット」に聞く

(スペイン)

マドリード発

2019年06月07日

日本食ブームとはいえ、スペインで日本食材を専門に取り扱うディストリビューターの数はまだ少ない。一方で、アジア食材輸入会社による日本食材の取り扱い拡大が注目される。ジェトロは5月17日、アジア食材輸入最大手オリエンタル・マーケットの曽益山(Tseng I-Shan)社長に話を聞いた。

豊富な品ぞろえで小売り向けが好調

曽氏一家は台湾出身で、曽氏の父親が1985年にマドリードで同社を創業。当初は中華レストランを経営していたが、その関連で始めた輸入販売業が徐々に拡大していった。東アジアや東南アジアなどから広く食材を調達し、日本食品は6年ほど前から取り扱いを開始。今ではほぼ全てのアジア諸国・地域の食材を調達している。商流は卸・小売り向けが6割強、外食向けが3割程度。以前は割合が逆だったが、外食向け市場が飽和状態にある現在は、小規模の食料品店やローカルのスーパーマーケットが重要な顧客となっている。マドリードに4店舗、バルセロナに1店舗の小売店も構える。

同社が取り扱う日本食材は調味料や香辛料が主力で、麺類や菓子類も多い。しょうゆは日本の複数の大手メーカーと取引している。欧州からも、イタリア産のジャポニカ米、ポーランド産の冷凍ギョーザ、ハンガリー産のカップラーメンなどの日本食材を調達し、多様なラインアップを実現している。

なじみのないアジアの酒類の普及に取り組む

酒類はキリン、アサヒ、サッポロビールなどをそろえ、日本の大手酒造メーカーと独占販売契約を締結している。現地の人が親しみやすいよう、カクテルのレシピを考案するなどさまざまなマーケティングの工夫をしている。

同社は日本酒のほか、中国産の高級白酒(蒸留酒)のスペインにおける販売権も持つ。ワイン文化圏での売り込みは容易ではないが、「製造本数が限られ希少性があるといった商品自体のPRはもちろん、文化を普及することが大事だ」と曽社長は語る。

白酒は国際会議や結婚式、大使館のレセプションなどで多く消費され、主な顧客は百貨店、高級スーパー、中華レストランだが、個人による購入も徐々に増えている。

消費者のアジアに関する知識を先取りすることがカギ

本社オフィスには商品サンプルを陳列するショールームがあり、会議室には入荷したての新商品が並ぶ。同社は毎月必ず新商品を取り寄せてテスト販売を行う。最近のヒット商品はインドネシア産焼きそば麺(ミーゴレン)と日本産焼きそばソースのセットだという。現在、焼きそばソースだけで毎月2コンテナ以上を輸入している。

「アジアを訪れるスペイン人は年々増加し、本物のアジア料理に関する知識も広がっている。売る側も絶えず革新することが必要だ」と曽社長は語った。

写真 オリエンタル・マーケットがバルセロナに構えるアジア食材の小売店(同社提供)

オリエンタル・マーケットがバルセロナに構えるアジア食材の小売店(同社提供)

(高文寧)

(スペイン)

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