上海市が全国初の人工知能イノベーション先導地区を建設

(中国)

上海発

2019年06月03日

工業信息化部は5月15日、上海市が浦東地区に「人工知能イノベーション応用先導地区」(以下、先導地区)を建設することを支持すると表明した。先導地区の建設は全国で初めてで、これを受け、5月21日に上海市は、工業信息化部とともに先導地区の建設にかかるセレモニーを行った。工業信息化部から王新哲・総エコノミスト、上海市から呉清副市長が出席した。

王・総エコノミストは「党中央、国務院は人工知能産業の発展を非常に重視している」と述べた上で、「先導地区は人工知能が発展する際に直面する課題に対する前衛部隊となり、新しいメカニズムや方法を取り入れ、モデルケースを作り、産業発展育成の主力となることが求められる」と期待を示した。

上海市の呉副市長は、上海市が人工知能を発展戦略として、「知能上海(AI@SH)」活動を実施しており、「医療、製造、無人運転、金融という4大領域の発展を新たな起点として、先導地区を建設していく」と述べた。

また報道によると、先導地区に対して、(1)人工知能の核心産業の集積、(2)人工知能イノベーションの応用推進、(3)人工知能イノベーション体系の構築という3大任務も期待されている。

上海市は、経済信息委員会に人工知能処という部署を設け、人工知能に力を入れていくとしており、人工知能イノベーション応用先導地区の建設により、上海市における人工知能の発展が加速するものとみられる(2019年5月23日記事参照)。

(侯恩東)

(中国)

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