広東省、2018年の外資系企業従業員の平均年収は8万2,393元

(中国)

広州発

2019年06月27日

広東省統計局は5月28日、2018年の年間平均賃金(注1)を発表した。同省の都市部私営企業(注2)の従業員の年間平均賃金は前年比9.2%増の5万8,258元(約93万2,128元、1元=約16元)だった。都市部非私営企業(注3)の従業員の年間平均賃金は私営企業の1.5倍の8万8,636元となり、前年比11.9%増だった。

IT関連業界の平均給与が高水準

私営企業のうち、業種別では、情報通信・ソフトウエア・ITサービス業が10万6,799元で最も高く、科学研究・技術サービス業が7万4,859元で2位、衛生・社会保障・福祉業が7万4,167元で3位だった(表参照)。

非私営企業を業種別でみると、金融業が16万6,402元で1位、情報通信・ソフトウエア・ITサービス業が15万8,044元で2位、科学研究・技術サービス業が14万1,024元で3位となった。

表 2018年の広東省の業種別従業員平均賃金

非私営企業の企業形態別では、国有企業は前年比13.7%増の11万1,464 元、香港・マカオ・台湾系企業は11.2%増の7万2,034元だった。また、外資系企業は10.4%増の8万2,393元となり、伸び率は平均を下回った。

地域別(注4)でみると、都市部私営企業では、珠江デルタ地域の年間平均賃金が最も高く、次いで東部地域、山間地域、西部地域の順となった(図1参照)。

図1 地域別の都市部私営企業平均賃金

非私営企業の年間平均賃金では、珠江デルタ地域が最も高く、次いで山間地域、西部地域、東部地域の順だった(図2参照)。

図2 地域別の都市部非私営企業平均賃金

(注1)ボーナス、手当、残業代などを含む、社会保障費・税引き前の金額。

(注2)自然人の投資によって設立あるいは自然人によって支配され、雇用労働を基にした営利的な経済組織。私営独資企業(1人の自然人によって投資され、投資者が会社債務に対し無限責任を負う)、私営パートナー企業(2人以上の自然人によって共同投資され、無限責任を負う)、私営有限責任公司(1人あるいは2人以上の投資者によって投資され、会社債務に対し有限責任を負う)と私営株式有限公司(1人あるいは5人以上の投資者によって投資され、会社債務に対し有限責任を負う)が含まれる。

(注3)国有企業、香港・マカオ・台湾企業、外資企業などを指す。

(注4)珠江デルタ地域:広州市、深セン市、仏山市、東莞市、中山市、恵州市、江門市、珠海市、肇慶市。山間地域:韶関市、河源市、梅州市、清遠市、雲浮市。東部地域:汕頭市、汕尾市、潮州市、掲陽市。西部地域:湛江市、茂名市、陽江市。

(郭冬梅)

(中国)

ビジネス短信 881b3e191adc04a4