広東省、10%超の消費者が2019年に自動車購入意欲

(中国)

広州発

2019年06月28日

中国国家統計局広東調査総隊は6月19日、広東省の住民消費意識アンケートの結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。広東省の21市(注1)の2,000世帯(うち、都市部1,400世帯、農村部600世帯)に対し、今後の消費予定などについて聞いたもの。回答した世帯の78.9%が「2019年の消費は2018年を上回る」としており、将来の消費に対して積極的な姿勢が表れている。

将来の消費に積極的

2019年の自動車購入について、10.7%の世帯が「購入意欲がある」と回答した。購入予定価格帯をみると、10万~15万元(約160万~240万円、1元=約16円)が42.5%、10万元以下が32.2%を占めた。

購入意欲がある世帯のうち、新規購入が56.3%、買い替えが22.3%、2台目以降として追加購入が21.5%だった。新規購入での購入予定価格は15万元以下が82.0%、買い替えと追加購入は15万元以上が58.2%と、買い替え・追加購入の価格帯は比較的高くなっている。

3割が海外旅行を予定

2019年に旅行の計画がある、と答えた世帯の割合は41.0%だった。そのうち、海外旅行を予定している割合が30.8%を占めた。海外旅行先は73.0%が香港・マカオ、韓国、日本、東南アジアを、27.0%が欧米や中東などを挙げた。

また、モバイルペイメントの消費促進効果について、48.6%が「非常に大きい、もしくは大きい」と回答した。うち、30歳以下、専科(注2)以上の学歴、世帯収入が10万元超の世帯は、96%以上が消費促進効果があると回答しており、比較的若く学歴・収入の高い層の促進効果が高かった。

広東省の消費は伸びが鈍化

広東省の1~4月の社会消費品小売総額は前年同期比6.7%増の1兆3,538億8,500万元、伸び率は前年同期より3.0ポイント低下している。特に、自動車関連小売額は5.9%減(13.4ポイント減少)と、落ち込みが激しい。

一方で、旅行については、2019年の春節(旧正月)期間中の旅行者が前年同期比9.8%増の7,601万4,000人となるなど、堅調な伸びを示している。

(注1)広州市、深セン市、仏山市、珠海市、中山市、東莞市、恵州市、肇慶市、江門市、汕頭市、汕尾市、掲陽市、韶関市、清遠市、河源市、茂名市、湛江市、雲浮市、梅州市、陽江市、潮州市。

(注2)修業年限2~3年の専門教育を中心とする高等教育機関。日本の短期大学、専門学校などに近い。

(河野円洋)

(中国)

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