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タンカー攻撃事件、アラブ諸国の反応と物流への影響

(アラブ首長国連邦、イラン、エジプト)

ドバイ発

2019年06月18日

オマーン湾で6月13日、日本企業が運航する1隻を含むタンカー2隻が攻撃を受けた事件で(2019年6月14日記事参照)、14日には米国と英国がイランの関与を断定し、イランは強く否定した。本事件に関する、アラブ諸国の発言やメディアの報道状況、物流への影響などをまとめた。

6月16日付のアラビア語紙「Asharq Al Awsat」は、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が「われわれは戦争を望まないが、サウジへの脅威に対することをためらってはならない。イラン政権は日本の首相の訪問を尊重せず、その外交努力に日本企業が所有する船を含む2隻のタンカーを攻撃することで応えた」と述べた、と報じた。

アブダッラー・アラブ首長国連邦(UAE)外務・国際協力相は6月15日、訪問先のブルガリアで「地域の本当の安全と安定は地域主体が協力しなければ得られない。地域を紛争拡大から助けるためにわれわれは協力しなければならない」と述べた。ガルガーシュUAE外務担当国務相は1カ月間に2度の民間船舶攻撃に対し、「今回の攻撃は不安を発展させ、危機を拡大させる。国際社会は地域の平和維持のために取り組むよう拍車を掛けられた」と事件後にツイートした。同相はイランのザリーフ外相に対して、「信頼性が減退している。今の状況から脱するために必要なのは空の言葉ではなく、賢明な行動だ」と述べた。

アラブ諸国メディアでは、UAE紙「Al Khaleej」が「2つの事件に関するイランの責任はもはや疑惑ではない現実」とする記事を6月15日付で掲載するなど、多くはイランの関与を確実視しているが、エジプト紙「Al Masry Al Youm」などの幾つかは疑問視する記事も載せている。

本件の物流に与える影響について、進出日系企業にヒアリングしたところ、ある日系海運会社は事故発生現場の付近を航行予定の船舶に対し、発生位置から12マイル(約19キロ)以上離れて航行するよう注意喚起を行うとともに、5月の民間船への妨害行為事件を受けて、UAEのフジャイラ港寄港船などに対して指示していた保安体制強化策(入域前の乗組員全員での安全ミーティング実施や不審船に対する見張り強化など)の対象海域を「オマーン湾およびペルシャ湾全域」に拡大するなどの措置をとっているが、寄港地やスケジュールの変更は予定しておらず、6月16日時点では運航船のスケジュールなどに遅れは発生していないという。他の企業についても、船舶の寄港地やスケジュールの変更は現時点で確認されていない。

(山本和美)

(アラブ首長国連邦、イラン、エジプト)

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