BYDの電動バスが尾瀬で運行開始、5年間で1,000台の販売を目指す

(日本、中国)

広州発

2019年06月07日

福島県会津若松市の尾瀬国立公園の登山口で5月18日、電動シャトルバスの運行開始式が行われた。導入された車種は、中国広東省深セン市に本社を置く電気自動車の最大手・比亜迪汽車(BYD)の中型ノンステップ電動バス(「中国日報」および「深セン特区報」5月20日)。

BYDはこれまで日本では、京都市、那覇市、盛岡市で電動バスを納入した実績があり、会津若松市で4カ所目となる(表参照)。同市に納入された3台の電動バスは1月12日から市内で運行が開始されたが、5月中旬に観光シーズンがスタートした尾瀬国立公園へ移管された。自然保護のため、乗用車や観光バスの通行が禁止される区間で送迎シャトルバスとして利用されている。

表 BYD製電動バスの日本での導入実績

深セン市では2011年から路線バスの電動化が始まった。同市交通輸送委員会によると、2017年末時点で電動バスは1万6,359台、走行距離は累計で285万キロに達した。

日本仕様の小型電動バスを発売

これまで日本で納入された電動バスは量産型ではなかった。BYDジャパンのウェブサイトによると、同社では3月から日本市場向けの量産の小型電動バス「J6」の販売を開始、東京五輪開催前の2020年春には納入を予定している。

同型のバスは、高齢化が進む日本社会に対応して低床設計を採り入れ、狭い道路も走行できるよう、車体を長さ6.99メートル、幅2.06メートル、高さ3.1メートルに小型化している。同社は2024年までに日本国内で1,000台の販売を目標に掲げている。

(盧真)

(日本、中国)

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