「618」セール、京東は注文額2,000億元超、天猫は100以上のブランドで「独身の日」上回る

(中国)

中国北アジア課

2019年06月26日

中国の電子商取引(EC)大手の京東(JD.com)は、6月1~18日に開催した「618」セールの累計注文額が2,015億元(約3兆2,240億円、1元=約16円)に達したと発表した。2018年の1,592億元を26.6%上回った。

「618」セールは、京東が設立日の6月18日を記念し開催してきたものだが、現在では業界他社も実施しており、11月11日の「独身の日」セールに並ぶ中国のネットショッピング販促イベントとなっている。

EC大手のアリババグループの天猫(Tmall)では、「618」セールで100以上の国内外のブランドが2018年の「独身の日」セールの売り上げを超えた。新興ECの●多多(●=手へんに并、PDD)は注文件数が11億件を超え、家電量販店大手の蘇寧易購は6月18日午後6時時点でオンラインとオフラインでの注文件数が前年の同期間の2.3倍となった。

多くの新商品を発売、地方都市の消費が活発に

業界関係者は2019年の「618」セールについて、多くの新商品が発売されたことと、地方都市の消費が活発だったことを特徴として挙げている(「国際金融報」6月20日)。

アリババグループによると、天猫と淘宝(Taobao)は「618」セール期間中に150万点以上の新商品を発売した。うち、48%以上の商品を一線都市、二線都市と呼ばれる大都市以外に居住する消費者が購入した。また、天猫国際(Tmall Global)では、三線都市、四線都市に居住する消費者による輸入商品の取引高が前年の同期間に比べ2.5倍となった。

中国電子商務研究センターの曹■(■=石が3つ)主任は、各社の「618」セールの売り上げ状況をみて、「中国の消費市場はアップグレードを続けている。高品質な有名ブランドや輸入商品の人気が高く、地方都市での消費がさらに活発になり、単価も徐々に上がっている」と指摘した(「国際金融報」6月20日)。

(清水絵里子)

(中国)

ビジネス短信 70f755b381d1b7d1