4州の州知事選挙を実施、現職が全員再選

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年06月17日

アルゼンチンのチュブット州、エントレリオス州、トゥクマン州、フフイ州の4州で6月9日に州知事選挙が行われ、全て現職の知事が再選を果たした。

4州のうち3州は、ペロン党系の州知事が再選された。まず、アルゼンチン南部にあってアンデス山脈と大西洋に接し、人口約60万人のチュブット州では、ペロン党穏健派のマリアノ・アルシオニ知事が38.02%の得票率で再選。ペロン党急進派のカルロス・リナレス候補(31.23%)や、与党連合カンビエモス系のグスタボ・メンナ候補(14.25%)らを突き放す結果となった。

ブエノスアイレス州の北側に位置する人口約120万人のエントレリオス州では、ペロン党急進派のグスタボ・ボルデット知事が得票率57.47%で再選。カンビエモス系のアティリオ・ベネデッティ候補(35.44%)らを大きく引き離した。北部に位置する人口約170万人のトゥクマン州でも、州知事選挙では、ペロン党急進派に属する元保健相のフアン・ルイス・マンスール知事が得票率50.29%で再選。カンビエモス系のシルビア・エリアス・デ・ペレス候補(20.02%)らを大差で破った。

残り1州のフフイ州はカンビエモス系候補の勝利となった。チリとボリビア国境に接する山岳地帯の人口約70万人の州。州知事選挙では、カンビエモス系のヘラルド・モラレス知事がペロン党系の推すフリオ・フェレイラ候補を43.73%対32.87%で抑えて再選を飾った。

3月から始まったアルゼンチンの州知事選挙も、中盤戦から終盤戦に差し掛かろうとしている。6月には16日にフォルモサ、サンルイス、サンタフェ、ティエラデルフエゴの4州で知事選挙が行われ、また、大統領選挙では6月22日が候補者の登録締め切り日となり、本格的な選挙戦に突入する。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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