議会解散で総選挙は7月7日に、野党有利の予測

(ギリシャ)

ミラノ発

2019年06月18日

欧州議会選挙で与党の急進左派連合(SYRIZA)が最大野党の新民主主義党(ND)に大敗したこと(2019年6月3日記事参照)を受け、ギリシャのアレクシス・ツィプラス首相は6月10日、プロコピス・パブロプロス大統領と会談し、議会の解散と前倒し総選挙の実施を正式に要請した。当初は2019年秋に予定されていた総選挙だが、6月11日に公式発表された大統領の政令に基づき、議会は解散となり、7月7日に総選挙が実施されることが確定した。

現地調査会社パルス・リサーチ&コンサルティング(PULSE RESERCH & CONULTING)が6月14日に明らかにした世論調査結果によると、ツィプラス氏が率いる与党・急進左派連合の得票率予測は23.7~28.3%、野党・新民主主義党(ND)が32.0~37.0%で、新民主主義党が優勢と予想されている。3位政党以下の予測は、変化のための運動(KINIMA ALLAGIS、注)が5.6~8.4%、ギリシャ共産党(KKE)が4.3~6.7%、黄金の夜明け(CHRYSI AVGI)が3.8~6.2%となっている。

なお、ギリシャの現在の選挙制度では、議会入りに必要な最低得票率が3%に設定されている。この割合に届かない政党は、議席を獲得することができない。

(注)前全ギリシャ社会運動(PASOK)。

(井上友里、山内正史)

(ギリシャ)

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