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世界初、GJ州スーラトでPM2.5の排出権取引制度を導入

(インド)

アーメダバード発

2019年06月14日

インド西部グジャラート(GJ)州で州内の工業汚染などを管理する環境汚染管理委員会(GPCB)は世界環境デーの6月5日、人口635万のGJ州南部商業都市スーラトにおいて、大気汚染対策として世界で初めて、微小粒子状物質(PM2.5)などの排出権取引制度(ETS)を導入したことを発表した。

二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)などの大気汚染物質に関する排出権取引制度は米国などでも導入されているが、PM2.5やPM10などの粒子状物質に特化した同制度の導入は世界初だ。スーラト市で開かれた会見で環境・森林省のラジブ・グプタ首席次官兼GPCB総裁は「本制度の導入は(インドで)よりクリーンな生産活動を行う時代の幕開けとなる」と語った(「フォーブス」「ダウントゥアース」6月5日など)。

スーラト市は、2019~2035年のGDP成長率が世界1位(GDP平均成長率9.17%)になるとの予測もあり、急速な経済発展と都市人口増加に伴い、工場や自動車などから排出される大気汚染物質の増大が懸念される中、州政府として事前に対策を講じたかたちだ。

米シカゴ大学などの研究チームによる指導を受けて制度設計

GPCBは2019年1月に、シカゴ大学エネルギー政策研究所(EPIC)、ボストンのマサチューセッツ工科大学(MIT)を拠点に143人以上の教授で構成されるグローバルなネットワークであるアブドゥル・ラティフ・ジャミール貧困アクションラボ(J-PAL)と研究協力に関する覚書を締結し、シカゴ大学のアナント・スダーシャン教授やエール大学のニコラス・リャン教授らによる研究チームの指導を受けて、制度設計に取り組んだ。同制度を導入した個々の企業に排出枠が設定され、設定枠を超える排出量が見込まれる場合には、当該枠外の排出量相当の排出枠を同制度導入企業などから調達する義務を負う。州政府が指定した制度導入予定の350社のうち、167社において先行して導入し、インド国立商品デリバティブ取引所(NCDEX)を通じた排出権取引を行う予定で、8月1日からは全社に導入する予定だ。スダーシャン教授は「インドでは工業汚染に関する規制が存在しているにもかかわらず順守していない企業もあるが、ETSの導入により、法規制を守る企業が増えることを期待する」と語った(「クオーツ・インディア」6月6日)。

(丸崎健仁)

(インド)

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