マクリ大統領が来日、首脳会談に続きトップセールスも

(アルゼンチン、日本)

ブエノスアイレス発

2019年06月28日

アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領は6月27日、G20大阪サミット(首脳会議)に出席するため、日本に到着した。大統領として来日するのは2017年5月以来2度目となる。28日から始まるサミットを前に、27日には安倍晋三首相との首脳会談を行い、その後、大阪府八尾市で開催された「アルゼンチン・フェア」開会式に出席した。

首脳会談でマクリ大統領は、アルゼンチン南部のパタゴニア産牛肉と羊肉の対日輸入解禁(2018年6月)(2018年7月2日記事参照)に謝意を伝えるとともに、新たにサクランボやブルーベリーの市場開放を要望した。アルゼンチン政府は、外貨獲得手段の一環として、諸外国の市場開拓に精力的に取り組んでいる。果物をはじめ、魚介類などの市場開放は他のアジア諸国への訪問時の首脳会談のテーマにもなっている。

マクリ大統領は、アルゼンチン産品のトップセールスとして、八尾市内のイトーヨーカドーで開催された「アルゼンチン・フェア」の開会式に出席した。500人近くの参加者の前であいさつに立った大統領は、フェアで陳列されている牛肉、エビ、ワインなどはアルゼンチン政府が輸出に力を入れている商品であることを説明した。アルゼンチン政府は、農産品生産量が4億人分の食料に匹敵すると発表しており(2017年5月26日記事参照)、これから2025年に向けてその数を6億人分に増やすことを目指している。日本をはじめ世界に多くのアルゼンチン産品を届けたい意向を表明した。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン、日本)

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