第1四半期のGDP成長率は前期比0.6%
(スイス)
ジュネーブ発
2019年06月12日
スイス経済省経済事務局(SECO)は5月28日、2019年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率を前期比0.6%と発表した(表参照)。国内需要の活発化と輸出増加を反映し、前年第4四半期(10~12月)のプラス成長を維持した。輸出増により、多くの産業分野で好調な伸びを記録した。
需要項目別でみると、ヘルスケア、交通関連を筆頭に、大部分の分野で消費支出が伸びたことにより、個人消費が増加した(0.4%増)。建設投資は、2018年後半にはマイナスとなっていたが、建築物とインフラ双方の需要増により今期でプラスに転じた。設備投資もプラスとなり、特にR&D、輸送機器関連、ITサービスへの投資が大きく伸びた。
産業別にみると、堅調な国内需要とサービス輸出の増加(1.7%増)に牽引され、多くのサービス産業部門が成長した。特に成長したのは、ビジネス関連サービス(0.4%増)、ヘルスケア(0.8%増)、金融(0.7%増)、商業(0.5%増)で、商業は5四半期ぶりの増加となった。製造業は1.5%増を記録し、医薬品、時計、精密機械が好調だった。これはとりわけ、スイス製品への国際的な需要の高まりを受けた輸出増(2.2%増)に支えられた。
(城倉ふみ)
(スイス)
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