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第1四半期のGDP成長率はマイナス2.6%

(トルコ)

イスタンブール発

2019年06月07日

トルコ統計機構(TUIK)の発表(5月31日)によると、2019年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は、おおむね市場の予測どおりの前年同期比マイナス2.6%だった。

消費の冷え込みに改善の兆し

第1四半期の成長率は、通貨安やインフレの高騰の影響がなお色濃く見られ、民間消費や投資のマイナスが続いている。しかし、季節・日数調整後の成長率(前期比、年率換算)は2期連続の減少から1.3%増に転じ、10年ぶりの景気後退からは一息ついたとみる向きもある。

支出項目別にみると、GDPの最大項目である家計最終消費支出は前年同期比でみて、前期の8.9%減から4.7%減と減少率が鈍化した(添付資料の表1参照)。特に、耐久消費財の落ち込みが19.5%減と、前期の34.6%減から改善している。

民間投資を含む総固定資本形成は、急落した前期とほぼ同水準の13.0%減だった。輸出は9.5%増と減速しつつも、なお好調で、通貨安の影響で輸入が28.8%減と落ち込みが続いていることから、外需(ネット輸出)はプラスに寄与している。

生産部門別にみると、建設の落ち込みが続いている(添付資料の表2参照)。他方、金融・保険業、農林水産業はプラスに転じ、製造業も7.7%減から3.9%減と改善傾向が見られる。

景気低迷の継続懸念

第1四半期の消費の改善傾向も、通貨リラの先行き次第で一時的になる可能性も指摘されている。第2四半期(4~6月)に入り、イスタンブール市長選挙の再選挙が発表されてから、5月の消費者信頼感指数は55.3ポイント(前月比13%減)と、2004年に同指数が導入されて以来最低水準に落ち込んでいる。

また、ロシア製ミサイルシステム導入などで多くの懸案事項を抱える米国との関係が注視されている。エルドアン大統領が6月末の大阪でのG20首脳会議の際にトランプ大統領と首脳会談することが5月29日に発表され、トルコがテロ関係者として拘束していた米・トルコの二重国籍の米航空宇宙局(NASA)研究者を釈放したことで、リラが2%超上昇に転じるなど、両国関係がリラ相場に大きな影響力を持っていることは疑いない。

OECDは5月に、2019年の成長予測を3月の下方修正(1.8%減)からさらに2.6%減に下方修正、2020年予測も3.2%増のプラス成長から1.6%増に下方修正するなど、景気のV字回復には懐疑的になっている。他方、トルコ政府は、新経済計画で示した2019年の成長目標の2.3%増を堅持している。

(中島敏博)

(トルコ)

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