「消費の街」長沙市で第2回ジャパンブランド展が開催

(中国)

武漢発

2019年06月25日

6月14日から16日までの3日間、湖南省長沙市で、平和堂(中国)をはじめとする実行委員会主催による「第2回長沙ジャパンブランド展」が開催された後援は在中国日本大使館、ジェトロ武漢事務所、日本政府観光局(JNTO)北京事務所、湖南省日本人会。長沙での開催は2018年11月に続き、今回で2回目となった。

平和堂は滋賀県に本部を置く企業で、同県と湖南省の友好提携15周年に当たる1998年に湖南省長沙市に進出。同市内に4店舗を展開している。同市では「百貨店」のことを「平和堂」と呼ぶほど、市民に浸透している。

3日間で3万4,000人が来場

本イベントには、飲料メーカーのキリンビールや宝酒造、医薬品メーカーの久光製薬、文具メーカーのトンボ鉛筆、パイロット、また観光PRでJR西日本やJNTOなど合計10社・団体が出展した。3日間で3万4,000人の来場があり、各企業のブースは多くの一般消費者でにぎわった。

写真 開会式の様子(JTB上海提供)

開会式の様子(JTB上海提供)

写真 会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場内の様子(ジェトロ撮影)

「消費の街」として知られる長沙市

開催地となった長沙市は、常住人口815万4,700人(2018年)を有する湖南省最大の都市だ。2018年における同市の域内総生産(GRP)は前年比8.5%増の1兆1,003億4,100万元(約17兆6,000億円、1元=約16円)で、成長率は全国平均(6.6%増)を2ポイント近く上回った。長沙市の都市住民1人当たりの可処分所得は8.2%増の5万792元(2018年)となり、初めて5万元を突破した。中部エリアの中心都市である湖北省武漢市(4万7,359元)よりも大きく、2015年の上海市(5万2,962元)にほぼ匹敵する水準だ。また、長沙市民は「1の収入に対して2を消費する」といわれるほど、長沙市は「買い物好きな人が多い消費の街」として知られている。

長沙の消費市場について、長沙ジャパンブランド展の運営事務局であるJTB上海の植田裕己彦会務部長は「第1回の開催時から、長沙は日本の製品やサービスに敏感な人が多く、旺盛な消費が魅力の街だ。内陸部で入手が難しい商品の人気の高さ、夜になるにつれて人が増えるのも特徴的だ」と述べた。

JTB上海は、ジャパンブランド展を中国各都市で実施運営し、現地消費者と日本製品とのマッチングの機会を創出している。同社は、内陸部の消費力が強い都市を中心に、引き続きジャパンブランド展を開催していく方針だ。

(片小田廣大)

(中国)

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