サンフアン州とミシオネス州知事選、中道左派ペロン党候補が勝利

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年06月06日

アルゼンチンの北西部に位置するサンフアン州と、北東部に位置するミシオネス州の知事選挙が6月2日に開票され、ともに中道左派のペロン党勢力が大差で勝利し、地方におけるペロン党勢力の強固な地盤を裏付けた。

サンフアン州はアンデス山脈に接する人口約70万人の州。州知事選では、セルヒオ・ウニャック州知事が、連立与党カンビエモス勢力のマルセロ・オレゴ氏を得票率55.85%対33.91%の大差で再選を果たした。ペロン党穏健派の有力政治家でもあるウニャック知事は勝利宣言の際に、今回の大統領選挙ではペロン党急進派から大統領候補として立候補するアルベルト・フェルナンデス元首相と、副大統領候補として立つとされるクリスティーナ・フェルナンデス・キルチネル元大統領のコンビを支持することを表明した。また、同知事は、ペロン党の穏健派と急進派による大同団結をサンフアン州と同様に他州や中央政界でも実現させ、10月の大統領選挙ではマウリシオ・マクリ大統領の再選を阻止することを目指すべきと述べている。

ミシオネス州はブラジルとパラグアイ国境に接する人口約120万人の州。州知事選では、ペロン党穏健派のオスカル・エレーラ・アウアッド副知事が与党連合カンビエモス勢力の推すウンベルト・スキアバニ候補を73.01%対17.34%の大差をつけて初当選した。

2019年はアルゼンチン全土で選挙が予定されている。6月は9日にチュブット州、エントレリオス州、フフイ州、トゥクマン州で、16日にはフォルモサ州、サンルイス州、サンタフェ州、ティエラデルフエゴ州で知事選挙が実施される。また、大統領選挙では6月22日が大統領選候補者の登録締め切り日となっており、選挙イヤーの前半戦の佳境を迎えることになる。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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