トルドー首相、華為技術製品の5Gへの使用可否について判断を急がず

(カナダ、中国、米国)

米州課

2019年05月17日

カナダのトルドー首相は5月16日、同国における華為技術(ファーウェイ)製品の第5世代移動通信システム(5G)への使用可否について、決定を急がない方針を示した。同首相は、インターネット交流サイト(SNS)のテロリスト悪用に対する取り組みを模索する国際会議に参加するために訪問したパリで、ファーウェイ製品の使用問題は、政治的な観点よりも有識者のアドバイスと事実に基づき最終的な判断をすると述べた。また、国民を安全に保護するのと同時に、国民が先端技術を柔軟に選択できるような機会や環境を整えることは重要だとした。

カナダはファーウェイ製品の5Gへの使用におけるリスク審査を行っている。グッデイル・カナダ公安・非常時対応準備相は「しっかりと順序立てて審査を進めており、正しい判断をするために必要な時間をかけていく」と述べた(「グローブ・アンド・メール」紙5月15日)。

なお、米国では、トランプ大統領が5月15日に、国家安全保障上のリスクとなり得る外国企業との取引を禁止できる大統領令に署名している(2019年5月16日記事参照)。

(野口真緒)

(カナダ、中国、米国)

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