四川省、「2019中外知名企業四川行」を開催、良質な投資環境をアピール

(中国)

成都発

2019年05月15日

四川省政府は4月17日、外国企業向けの投資誘致プロモーションイベント「2019中外知名企業四川行(以下、四川行)」を開催した。省内各都市の政府関係者や国内外企業関係者ら約1,100人が参加した。

四川省、外国企業の域内投資を喚起

冒頭あいさつで彭清華・中国共産党四川省委員会書記は、経済のグローバル化は歴史の宿命であり、開放型経済の推進こそが省内経済のさらなる発展とチャンスをもたらすと述べた。四川省経済の特徴を「四五六」(人口規模が全国4位、面積が5位、2018年のGRPが6位)、「鉄公機」〔省内に張り巡らされた高速「鉄」道、高速「公」路(高速道路)と、国際「機」場(国際空港)の豊富な国際路線〕と表現し、同省が保有する魅力的な経済資源、物流インフラ、産業基盤などのビジネス環境を説明、外国企業に同省への投資や省内企業との事業協力の推進を呼び掛けた。

イベント直後に併催された省内投資プロジェクトの締結式では、四川省が推進する5+1産業〔(1)電子情報、(2)設備機械製造、(3)食品・飲料、(4)先進材料、(5)エネルギー・化学工業の5つ+デジタル経済〕に関連する企業を中心に、省内企業と外国企業の間で合計407プロジェクトの事業協力の契約が締結され、契約金額は総額約4,600億元(約7兆3,600億円、1元=約16円)に上った(「中国経済時報」4月19日)。

写真 彭清華書記の講演(ジェトロ撮影)

彭清華書記の講演(ジェトロ撮影)

ジェトロ、成都市視察ツアーを開催

四川行の開催に合わせ、ジェトロは4月18日に成都市視察ツアーを開催した。在中国日系企業を中心に18社29名が参加し、中国と欧州を結ぶ貨物鉄道「中欧班列」の貨物ターミナルや、成都市が推進するニューエコノミーの政策の策定・推進を担う成都新経済発展研究院、現在建設中でユニコーン島に入居予定である顔認証AI(人工知能)技術を有するユニコーン企業などを訪問した。

2018年の中国全体の経済成長率は6.6%と鈍化する一方、四川省は8.0%と高い成長率を維持した。さらなる経済成長を目指す四川省政府の外国企業誘致活動の拡大に影響を受け、ビジネスチャンスの広がる四川省に日本企業の関心が高まっている。

写真 成都商湯科技(Sensetime)の製品展示スペースを見学(ジェトロ撮影)

成都商湯科技(Sensetime)の製品展示スペースを見学(ジェトロ撮影)

(寺田俊作)

(中国)

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