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春が短いロシアでも花粉症罹患者が増加

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年05月24日

ロシアでは春が短く、4月から5月にかけて急に冬から夏に変わる感じだが、この時期、花粉の飛散が激しく、花粉症で苦しむ人が増加している。全ロシア世論調査センター(VCIOM)は5月20日、アレルギーで苦しむロシア人に関する調査結果を発表。約4分の1のロシア人が植物を原因とするアレルギーで苦しんでいることが判明した。

調査は5月16日に18歳以上のロシアで有効な電話番号保有者1,600人を対象に、電話での聞き取りによって実施した。アレルギーで苦しむ主な原因としては、「植物(花粉、冠毛など)」26%、「医薬品」25%、「食品」22%、「ほこり・ちり」22%、「ペット」12%が挙げられ、このうち、植物が原因となっている人の対処法については、「治療薬の服用」66%、「家庭・職場の掃除」31%、「通院」20%、「外出を控える」12%、「民間療法の利用」5%だった。アレルギーの増加原因としては、「劣悪な環境」60%、「食品の品質」42%、「遺伝由来」41%、「免疫システム不全」40%などの指摘があり、アレルギーの罹患(りかん)者数の増減に関する印象については、「増加」が62%、「変化なし」22%、「減少」2%、「回答困難」13%となった。

ロシアにおける植物アレルギー源の代表的なものは、シラカバ、ハンノキ、ヤナギ、ハシバミ(注)などだ。ロシア語検索エンジン最大手「ヤンデックス」が天気予報のウェブサイトに、植物の種類別に花粉の飛散状況・予測情報を掲載するなど、ロシアでは花粉予測・対策など情報発信するウェブサイトが数多く立ち上げられている。

「コメルサント」紙(2017年6月1日)は、2014年時点のロシアのアレルギー対策薬市場は141億ルーブル(約239億7,000万円、1ルーブル=約1.7円)で、全医薬品市場に占めるシェアは2.5%以下としており、日本の巨大な花粉症ビジネス市場に比べると小さいが、このビジネスに注力する企業が幾つか見られる。英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は2018年4月、ロシアのフリーメール大手「メール・ルー」と共同で、ビッグデータ解析を活用した連邦構成体別の花粉飛散状況と5日後の予測に関する情報サイトを立ち上げた。GSKの点鼻薬「フリクソナゼ」のプロモーションの一環として実施している。日本製の花粉症対策グッズの輸入販売を試みるロシア企業もある。

筆者は最近まで4年半以上、モスクワに駐在したが、日本と同様に、花粉飛散状況は年々ひどくなっている印象を持っている。多くの日本人の花粉症原因となっている「スギ花粉」とは異なるが、花粉症に苦しんでいる日本人が初夏のロシアに渡航する際には注意が必要と思われる。

(注)このほか、ブタクサ、ニレ、オーク、トウヒ(エゾマツ)、イネ科植物、カエデ、イラクサ、ヨモギ、マツ、トリネコも挙げられる。

(齋藤寛)

(ロシア)

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