2018年の出生数は1,523万人と減少傾向が続く
(中国)
中国北アジア課
2019年05月29日
中国国家衛生健康委員会は5月22日、「2018年わが国の衛生健康事業発展統計公報」(以下、公報)を発表した。それによると、2018年の出生数は1,523万人(前年比235万人減)で、うち、2人目の子供が占める割合は5割で前年と同程度だった。
中国は2016年から全ての夫婦に2人目の出産を認める「二人っ子政策」を開始し、同年の出生数は1,846万人の高水準に達したものの、2017年と2018年は減少傾向が続いている(表参照)。
「南方都市報」が1月に実施した出産や子育てなどに関する調査では、2人目を「望む」と回答した割合は55.3%で、「望まない」が28.7%だった。2人目を望まない理由について、「養育コストが高く、家庭経済にとって負担が重い」が71.1%と最も高かったが、2位の「子供の面倒をみる人がいない」(40.1%)、3位の「自身あるいや配偶者の仕事に影響を及ぼす」(39.1%)など、経済的な理由以外に保育態勢が整わないことへの懸念も目立つ。
国務院は5月9日、「3歳以下の乳幼児ケアサービス発展のための指導意見」〔国弁発(2019)15号〕を公表した。意見では、乳幼児のケアサービスに対する支援の強化と、企業や団体などによる多様な施設の建設を発展させることなどを主要任務として掲げ、2025年までに乳幼児ケアサービスに関する政策や法規体系を完成させるとしている。
(方越)
(中国)
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