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日中社会保障協定が9月に発効、中国進出日系企業の負担軽減へ

(中国、日本)

中国北アジア課

2019年05月17日

日本の外務省は5月16日、「社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(日・中社会保障協定)発効のための外交上の公文交換が北京で行われたと発表した。これにより、協定は9月1日に発効する。日中両国は2018年5月9日に協定に署名していた(2018年5月11日記事参照)。

現在、日中からそれぞれの相手国に派遣されている企業駐在員などは、自国の年金制度に継続して加入しているケースが多く、日中双方の公的年金制度への二重加入を義務付けられる問題が生じている。今回の協定の発効により、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者は、原則として派遣元国の公的年金制度にのみ加入することが可能となり、二重に保険料を支払う問題が解消される。

協定が適用される法令の範囲は、中国では「被用者基本老齢保険(中国語名:職工基本養老保険)」に関する法令、日本は「国民年金(国民年金基金を除く)」「厚生年金保険(厚生年金基金を除く)」に関する法令と定められた(注1)。

二重加入問題の解消

中国に進出した日本企業で構成する中国日本商会の「中国経済と日本企業2018年白書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の建議では、社会保険料の二重払いが日系企業の大きな負担(注2)だとし、協定への署名を歓迎するとともに、早期の発効を要望していた。

外務省は、協定発効で企業や駐在員などの負担が軽減され、日中間の経済交流や人的交流が一層促進されることが期待されるとしている。

なお、協定の実施に係る事務手続きの詳細や注意事項などは、6月下旬ごろに日本年金機構のホームページで案内される予定だ。また、協定に基づき中国の年金制度への加入が免除されるために必要な書類である「適用証明書」の交付申請は、同機構(年金事務所および事務センター)で8月1日から受け付けることが予定されている(注3)。

(注1)協定文では、「ただし、同協定の適用上、国民年金には、老齢福祉年金その他の福祉目的のため経過的又は補完的に支給される年金であって、専ら又は主として国庫を財源として支給されるものを含めない」と定められている。

(注2)中国では、老齢保険(公的年金)の受給資格は15年以上の加入が必要と定められており、一般的な企業駐在員は加入年数を満たすことができない場合が多く、実質的に保険料は掛け捨てになっていた。

(注3)ただし、「適用証明書」は同協定発効日(2019年9月1日)以降に順次発送される〔日本年金機構の「日・中社会保障協定の発効(事前周知)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照〕。

(清水絵里子)

(中国、日本)

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