第2回100 startups to watchとしてスタートアップ100社が決定

(ブラジル)

サンパウロ発

2019年05月22日

ビジネス誌「ペケーナス・エンプレーサス・グランジス・ネゴシオス」「エポカ・ネゴシオス」、ベンチャーキャピタルのコープ・ベンチャーキャピタル、コンサルタント会社エロ・グループの主催で、5月9日、スタートアップ100社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが「第2回100スタートアップ・トゥ・ウォッチ(startups to watch)として選定された(表参照)。ブラジル国内の優れたスタートアップ企業をクローズアップし、投資家、アクセラレーター、コーポレートベンチャーの関心を集めることを目的としている。

表 第2回 100 startups to watchの分野別内訳

ブラジルスタートアップ協会(Abstartups)によれば、国内には約1万2,000社のスタートアップが登録されている。2019年はその約5分の1に当たる約2,200社が第2回100 startups to watchに応募数した。評価は3段階で行われる。スタートアップの趣旨に合致しているか、企業や製品の中に矛盾点があるかといった観点から、1,600社が選ばれた。次に、主催4社の中から選出された80人の専門家が、以下の5つの視点で、200社を選定した。1.革新性(既存の市場構造を変え、消費者にインパクトを与え、競合から複製されにくい内容)2.市場性(市場規模、市場への定着性、ターゲット層へのアクセシビリティー)3.スケーラビリティー(オペレーション拡大の速さと国内外からの資金調達の可能性)4.チーム力(創業者による市場への精通、従業員に必要な資質の有無)5.ステージ(オペレーションの成熟段階と達成度合い)。最後に、ニューヨーク発コーワーキングのWeWorkや非営利の起業家支援組織であるEndeavor Brasil、ブラジル経済社会開発銀行のアクセラレーション・プログラム(BNDES Garagem)に関わっている専門家をはじめ、国内の起業分野に精通した10人によって、100社が選定された。

日本の政府機関が主導するJ-Startup約100社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)の内訳と比較すると、日本は製造やヘルスケア分野が突出しているのに対し、ブラジルの場合は効率化に向けたマネジメントや同国が競争力を有する農業分野のアグリテック、多様な社会へのインパクトの大きさでの選定が目立った。

(注)経済産業省やジェトロなどが推進するスタートアップ育成支援プログラム。

(高橋ルシア、古木勇生)

(ブラジル)

ビジネス短信 78e9edd0a3c66533