ユーロ債を発行、国際市場で約4.5倍の申し込み

(ケニア)

ナイロビ発

2019年05月30日

ケニア財務省は5月15日、21億ドルのユーロ債を起債したと発表した。5月8~14日に米国と英国市場で公開され、利回り7.0%の7年物に40億ドル、8.0%の12年物に55億ドルと、発行額の約4.5倍となる95億ドルの購入申し込みがあった。ケニアが外国資本市場で起債するのは3回目。1回目は2014年6月、利回り5.875%の5年物を5億ドル、6.875%の10年物を15億ドル起債し、6月に5年物ユーロ債が満期を迎える。2回目は2018年2月、7.25%の10年物を10億ドル、8.25%の20年物を10億ドル発行した。

当地の金融関係者はジェトロに対し、「ケニアの2018年のGDP成長率は6.3%で、前年の5.0%から加速し、外貨準備高も輸入額5.3カ月分と堅調だ。政情の安定と順調な経済成長が国際的に評価を得た」とコメントした。

3月21日にユーロ債を発行したガーナも、発行額30億ドルに対し、購入申し込みが210億ドルと好調だった。ケニアに比べ高めの利回りで、7.875%の7年物が7億5,000万ドル、8.12%の12年物が12億5,000万ドル、8.95%の31年物が10億ドルだった。2019年に入り世界的に経済成長が鈍化傾向を示す中、比較的高い経済成長率が見込まれるサブサハラ(サハラ砂漠以南)アフリカ地域に国際資本市場が注目している表れと言えそうだ。

(久保唯香)

(ケニア)

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