到着ビザ(VOA)の料金が米ドル建てからルピア建てに変更に
(インドネシア)
ジャカルタ発
2019年05月10日
インドネシアで5月3日、到着ビザ(VOA)の料金が35米ドルから50万ルピア(約36米ドル)に変更にされた。VOAは主に、商用目的で入国する際に到着地で取得するビザだが、窓口の料金表示が旧価格(35米ドル)から変更されておらず、また、料金変更について担当官から明確な説明が行われていないもようだ。領収書の差し替えも追い付いていない。
空港で大きな混乱が発生
インドネシア政府は4月18日、政令2019年第28号を発布し、国の非税収入にかかわる料金表を改定した。VOAについても、この料金改定に含まれており、5月3日から新料金に変更された。非税収入の料金改定については現地メディアでも報じられておらず、政府による周知活動も確認できる範囲では行われていない。料金の変更は空港の現場で発生した混乱から初めて明らかとなった。日系各社に確認したところでは、空港のVOAカウンターの料金表示が旧価格の35米ドルから変更されておらず、料金支払いの際に36米ドル(注)に変更となったといわれ、領収書に印字されている「35」をボールペンで消してそのまま手交されたケースや、領収書裏面に50万ルピアのスタンプを押されて手交されたケースが確認できた。
VOAを利用して入国する場合は、新料金の50万ルピアを現金で持参することが望ましいが、米ドル、日本円などの外貨での支払いも引き続き可能だ。なお、領収書については、当局の準備が整うまでは旧領収書を手書き修正したものが手交される可能性がある点には留意が必要だ。
(注)36米ドルの根拠は、当日の為替相場から算出した50万ルピアの米ドル価格相当とみられる。
(塚田学)
(インドネシア)
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