シェブロンがアナダルコ買収を断念、オキシデンタルの買収提案を受け

(米国)

米州課

2019年05月10日

米国独立系石油開発企業アナダルコをめぐって、石油メジャーのシェブロンと準メジャーのオキシデンタル・ペトロリアムが買収合戦を繰り広げていたが、シェブロンは5月9日、アナダルコに対する買収条件の引き上げは行わないと決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、買収を断念した。

アナダルコをめぐってはシェブロンが4月12日、アナダルコとの間で、330億ドル(1株当たり65ドル)の株式および現金取引でアナダルコの発行済み株式の全てを取得する正式契約を締結したが、オキシデンタルはシェブロンの提示を上回る1株当たり70ドルの買収案をアナダルコに提示していたとの報道もあった(2019年4月16日記事参照)。オキシデンタルは5月に入り、買収金額を総額570億ドルに積み増し、現金取引比率も引き上げるなど好条件をアナダルコ側に提示した。これを受けてアナダルコの取締役会は、オキシデンタルからの買収提案を受け入れ、シェブロンへの契約撤回外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを申し入れた。アナダルコはシェブロンに対して、契約解除料10億ドルを支払うことになる。

買収が最終的に成立した場合、オキシデンタルはアナダルコが所有するアルジェリア、モザンビークなどアフリカの資産88億ドルをフランスのエネルギー大手トタルに売却し、さらにウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイから、アナダルコ買収資金の一部100億ドルを調達外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますする。

(木村誠)

(米国)

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