2018/2019年度の大豆とトウモロコシ生産量は増加傾向

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年05月14日

アルゼンチンのロサリオ穀物取引所(BCR)は4月10日、2018/2019年度の大豆の最終生産量が5,600万トン、トウモロコシが4,800万トンになる予測を発表した(表参照)。2017/2018年期は、歴史的な干ばつや過剰な降雨が生産年度に同時に発生し、作物の育成に大きな影響を与えたが、今期は収穫に適した天候が続き、前回(3月13日)発表値から、大豆の生産量が200万トン、トウモロコシが70万トン増える結果となった。

表 2018/2019年度の収穫量予測(全国)

発表によれば、今期の大豆の収穫量は前期比60%増になるとしている。発表日時点で全耕作面積の15%に相当する250万ヘクタールで収穫作業が行われており、1ヘクタール当たり33.2キンタルの収穫量になる見通しだ。大豆生産の中核地域であるブエノスアイレス州の中心部および北部、コルドバ州の北部、サンタフェ州の北部において良好な生産と収穫が見込まれており、特にコルドバ州は前期の生産量が900万トンを下回っていたところ、今期は1,575万トンにまで達し、1ヘクタール当たりの収穫は前回発表値を2.0キンタル上回る35.0キンタルになる予想となっている。

トウモロコシは、前期比50%増の収穫高となる見通しだ。3月中旬から収穫作業に勢いがつきはじめ、現時点で全体の25%まで作業が進んでおり、1ヘクタール当たり84.9キンタルの収穫量になる予想となっている。ブエノスアイレス州、ラ・パンパ州およびアルゼンチン北部における生産と収穫が伸びており、ブエノスアイレス州の単収は前回値を1.3キンタル、ラ・パンパ州は7.0キンタル上回る結果となった。また、アルゼンチン北部では、サンタフェ州の単収が99.3キンタルと全体をリードする結果となっている。

(高橋栞里)

(アルゼンチン)

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