フロリダ州で自動運転トラックが試験走行、テスト施設建設も進む
(米国)
アトランタ発
2019年05月23日
5月13日から15日にかけて、米国フロリダ州タンパの高速道路リーロイ・セルモン・エクスプレスウエーおいて、サンフランシスコのスタートアップ企業スタースカイ・ロボティクスが自動運転トラックの試験走行を行った。試験走行は渋滞を避け、昼間に道路を封鎖して行われ、トラックにはテストドライバーが1人乗車して走行状況を見守った。
スタースカイ・ロボティクスは、トラック向けに、加速、減速、ハンドル操作を自動で行うことができる自動運転ソフトウエアを開発しており、運転手がトラックに乗ることなく、監視センターから遠隔で車両を操作することができる無人運転の実現を目指している。無人運転トラックが実用化されれば、長距離を移動するトラック運転手の負担の軽減が期待される。
リーロイ・セルモン・エクスプレスウエーで自動運転車の試験走行が行われたのは、これが初めてではない。フロリダ州は、全米でネバダ州に次いで2番目に早い2012年に自動運転車の公道での走行を法律で認めた州で、試験走行地として多く利用されている。同高速道路では2014年にアウディが自動運転車の試験走行を行い、2018年11月には、フロリダ州で毎年開催されている「フロリダ自動運転車サミット」(注)において複数の企業が自動運転を披露するイベントが行われた。
フロリダ州運輸省は、同州オーバーンデールに、自動運転車のテスト施設「サントラックス」を約1億4,300万ドル投資して建設中で、市街地での自動運転車の走行を想定した歩行者や自転車への影響のテストを行う施設が2019年秋に着工する。さらに2023年には、雨や霧などの悪天候下での自動運転車の試験走行を行う施設も建設される予定だ。
(注)2019年の「フロリダ自動運転車サミット(Florida Automated Vehicles Summit)」は、11月21、22日にフロリダ州マイアミで開催される。
(西田由喜枝)
(米国)
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