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プーチン大統領、外国とのインターネット通信を制限する連邦法に署名

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年05月08日

プーチン大統領は5月1日、ロシアにおける外国とのインターネット通信への規制を強化する連邦法第90-FZ号「連邦法『通信について』、『情報・IT・情報保護について』の修正について」(2019年5月1日付)に署名した。

本法は、ロシアが西側からのサイバー攻撃を受けた際に、グローバルネットワークから遮断し、ロシアにおけるインターネットでの活動の継続を確保することを想定するもので、送受信データ経路を制御し、ロシアのユーザー間で交換されるデータの外国移送の最小化、危機に直面した際にデータ送受信の集権化などを図るほか、外国のインターネットサーバーへの接続が不可能となった場合に向けたロシアのインターネットの活動を保証するインフラの整備などを規定する内容(2019年3月14日記事参照)。一部条項を除き、11月1日に発効する。

世論調査では、本法について国民の過半が反対している。全ロシア世論調査センター(VCIOM)の世論調査によると、「ロシアのインターネットは全世界とつながっているべき」と回答した割合は52%に達し、外国とのインターネット通信の遮断を望まない声が多い(「コメルサント」紙4月29日)。法案審議段階でも、3月10日にモスクワ、ボロネジ、ハバロフスクなどの都市で抗議集会が開催された。本法は、これまで各通信事業者が行っていた、禁止コンテンツが掲載されているウェブサイトを一方的にブロックする権限を、通信・IT・マスコミ監督局(ロスコムナドゾル)に付与するなど、ロスコムナドゾルに広範な権限を与える内容になっていることから、インターネットを通じた情報収集・発信の自由という国民の権利が侵害されかねないという懸念がある。

本法以外にも、インターネットへの規制・監視を強化する法律が立て続けに署名・施行されている。プーチン大統領は3月18日に、フェイクニュースの拡散とマスメディアおよびインターネットにおける政府などへの侮蔑を禁止する一連の連邦法に署名(2019年3月18日付連邦法第27-FZ号、第28-FZ号、第30-FZ号、第31-FZ号)。加えて、2018年にはテロ行為の未然防止などの治安維持を目的として、通信事業者に一定期間の音声通話・SMS(ショートメッセージサービス)記録およびインターネット通信データ(トラフィック)の保管を義務付ける、連邦法第374-FZ号、第375-FZ号(2016年7月6日付)が発効している(2018年5月29日記事参照)。

(齋藤寛)

(ロシア)

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