ニューヨーク国際オートショー、目玉は新型SUV

(米国)

ニューヨーク発

2019年05月15日

北米最大規模の自動車展示会、ニューヨーク国際オートショー(以下、NYIAS)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが4月17~28日、マンハッタンにあるジャビッツセンターで開催された。119回目を迎えるNYIASには約1,000台の車両が展示され、100万人以上(推定)が来場した。

今年の注目は、米国で人気のスポーツ用多目的車(SUV)の新型車だ。中でも目玉の1つは、トヨタがワールドプレミアとして紹介する2020年型の中型クロスオーバーSUV(CUV)「ハイランダー」。従来型よりサイズを拡張し、最新の安全機能を標準搭載し、「いかなる環境下でも安心して運転できる安定感と安全性能」(トヨタ関係者)を強調した。

写真 トヨタの安全機能「セイフティセンス2.0」を標準装備する2020年型「ハイランダー」(ジェトロ撮影)

トヨタの安全機能「セイフティセンス2.0」を標準装備する2020年型「ハイランダー」(ジェトロ撮影)

また、スバルも新たにターボチャージャーを搭載するなど大幅に刷新した同クラスの新型CUV「アウトバック」を発表。国立公園を模した展示ブースで、力強さと自然との協調をアピールした。

写真 スバルは国立公園を模したブースで、噴火する火山から2020年型「アウトバック」を出現させる華やかな演出で注目(ジェトロ撮影)

スバルは国立公園を模したブースで、噴火する火山から2020年型「アウトバック」を出現させる華やかな演出で注目(ジェトロ撮影)

メルセデス・ベンツはCクラスと最高級のSクラスで新型モデルを、フォードはリンカーンブランドの小型CUV「コルセア」を世界に先駆け発表するなど、高級車ブランドでもSUVに注力した販売戦略が目立つ。

2019年第1四半期(1~3月)の全新車販売に対するSUVのシェアは、過去最高水準の47.0%に達しており(2019年4月12日記事参照)、同車種の人気はしばらく続きそうだ。

今回、電気自動車(EV)など代替エネルギー車の話題は限定的だったものの、ミシガン州の新興EVメーカーのリビアン・オートモーティブに来場者の関心が集まった。同社はアマゾンやフォードといった大手企業の出資を受けて(2019年5月1日記事参照)、2020年には同州にある旧三菱自動車の工場でピックアップトラックの生産開始を目指す。RJ・スカリンジCEO(最高経営責任者)は1月にデトロイトで開催された会議で、他社とのパートナーシップでトラック以外にもラインアップを広げたいと発言しており、テスラに次ぐ米国系EVメーカーとなるか注目される。

写真 リビアンのピックアップトラック「R1T」(ジェトロ撮影)

リビアンのピックアップトラック「R1T」(ジェトロ撮影)

既存メーカーでは、ゼネラルモーターズ(GM)が「BOLT」に次ぐ電動化モデルと位置付けたキャデラックの新型EV「CT5」をアピール。プラグインハイブリッド車「VOLT」の生産打ち切りのあと、「複数のモデルでEV化を展開する」(関係者へのインタビュー)戦略だ。そのほか、現代の高級ブランド、ジェネシスが小型乗用車「ミント」、起亜がCUV「ハバニロ」といったEVのコンセプトカーで未来的なデザインを披露した。

写真 現代のコンセプトEV「ミント」(ジェトロ撮影)

現代のコンセプトEV「ミント」(ジェトロ撮影)

BMWが参加を見合わせ

欧州メーカーのBMWが今回の出展を見合わせた。北米BMWでコミュニケーションマネジャーを務めるフィル・ディラニ氏は「モーターショーでのわが社のプレゼンスを検討しつつ、最新の製品やイノベーションを発表できる別のプラットフォームを探している」(BMWBLOG外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2月27日)と述べている。同社のほか、アウディ、ポルシェ、メルセデス・ベンツなどの欧州ブランドは、1月にデトロイトで開催された北米国際オートショーに参加しておらず、また、新たな発表の場としてラスベガスで開催される国際家電見本市への参加に注力するメーカーも少なくない。車両の電動化、自動化や市場の変化に伴い、従来のオートショーを取り巻く状況も変わりつつあるようだ。

(大原典子)

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