欧州委、ノー・ディールに備え対英貿易条件まとめる

欧州委員会は4月8日、英国が合意なしにEUから離脱（ノー・ディール）する場合に備えて、離脱後にEU27カ国から英国に輸出する場合の取引要件をまとめ、加盟国企業が第三国へ輸出する場合に利用する情報サイト「マーケット・アクセス・データベース（MADB）」に英国を追加したと発表した。

離脱後の英国向け貿易条件を開示

MADBは、検索条件に国名と輸出品のHSコードを入力することで、当該国（121カ国・地域）が当該輸入品に対して求める各種要件（関税・諸税、その他通関手続きなど）を調べることができる欧州委の情報サイト。EU域外向けの輸出を想定しており、EU加盟国は検索対象外だが、既に英国については検索可能な状態になっている。EU加盟国およびトルコに所在する企業向けの無料サービスのため、EU域外からは原則としてアクセスできない。

欧州委は、こうした取り組みはノー・ディールに備えたEU企業支援の一環としている。

（前田篤穂）