サンクトペテルブルク国際経済フォーラムのテーマ決定

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2019年04月23日

ロシア大統領が出席する大規模イベントの主催機関であるロスコングレスは4月15日、第23回サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(6月6~8日開催、以下SPIEF)のテーマを発表した。フォーラムタイトルを「持続可能な開発に向けて:行動指針の創造」とし、以下の4つの主要テーマを設定した。

  • 「バランスを希求する世界経済」:世界経済、地政学、マクロ経済整備、環境保護、国際貿易などの動向を議論。海洋の研究・保全や廃棄物処理などを扱うセッションも設けられる。
  • 「ロシア経済:国家発展目標の実現」:ロシア政府にとって重要なプロジェクトのプレゼンテーションと議論を実施。国家目標を達成に向けた経済成長、社会保障、ハイテク技術の輸出、イノベーション経済、起業などのテーマを通して、ロシア経済の発展の道筋や世界経済における役割などについて話し合う。
  • 「未来を形づくる技術」:生命とビジネスの在り方や、科学技術分野における外交、国際協力に影響する最先端の科学技術について論じる。
  • 「人間の在り方(原題:ピープル・ファースト)」:現代経済における教育、文化、芸術の役割や、デジタル時代に人々の生活がどのように変化するかについて議論する。

SPIEFプログラム発表に当たり、アントン・コビャコフ大統領顧問は公式サイトで、「現在、多国間の経済連携の変容、社会的不平等、不安定な貿易・政治関係といった事象が世界経済に影響を与え続けており、持続可能な発展に向けた課題と見通しを話し合うことは重要だ」とSPIEFの意義を述べるとともに、環境問題や天然資源の有効活用に関する議論の重要性にも触れた。

SPIEFでは、ロシアと諸外国の企業関係者が参加するビジネス対話や、国連工業開発機関(UNIDO)によるラウンドテーブル「女性の貢献-成功事例を創造したビジネスリーダーたち」なども開催される予定。

例年どおり、プーチン大統領の出席がSPIEF公式サイトで明らかにされているほか、中国の習近平国家主席が出席する可能性も取り沙汰されている(2019年1月8日記事参照)。

写真 国際経済フォーラムが開催される会場「エクスポフォーラム」(ジェトロ撮影)

国際経済フォーラムが開催される会場「エクスポフォーラム」(ジェトロ撮影)

写真 2018年のフォーラムで設置されたジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

2018年のフォーラムで設置されたジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

(イダムジャポバ・アユナ、一瀬友太)

(ロシア)

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